株式会社ジェイテクトは、グリース潤滑に対応した高速回転用工作機械主軸用軸受「ハイアビリーJFAST」を開発しました。ジェイテクトのビジョン「JTEKT Group 2030 Vision」に基づき、この製品は次世代のモビリティ社会を支えるための省エネ・脱炭素ソリューションとして登場しました。
参考：工作機械主軸用軸受「ハイアビリーJFASTTM」を開発～オイルエア潤滑に置き換わるグリース潤滑でカーボンニュートラルに貢献～｜ニュース｜株式会社ジェイテクト
顧客のフィードバックをもとに開発
この製品は、2022年に開催された「JIMTOF2022」で顧客から得たフィードバックを参考に開発されました。従来の工作機械主軸用軸受はオイルエア潤滑が主流ですが、エアを常に使用するために消費電力が増大するという課題がありました。
ジェイテクトは、保持器設計技術を駆使し、グリース潤滑での高速回転領域を拡大することでこの課題を解決。省エネとCO2排出量削減を両立させた軸受を実現しました。
省エネとCO2排出削減を両立させた高速回転性能
ハイアビリーJFASTは、PEEK樹脂製保持器を採用し、グリース潤滑による高い性能を発揮します。アンギュラ玉軸受はdmn値180万を達成（自社調べ）、従来品に比べて昇温を30%抑え、グリース寿命は20%向上。
また、円筒ころ軸受はdmn値150万を達成し、昇温を40%低減させました。これにより、＃40サイズで20,000min-1の回転が可能となり、主軸のエア消費量をオイルエア潤滑比で60%削減することができます。結果、機械のメンテナンス頻度を減らすことができるため、トータルコストの削減にもつながります。
製造業界ではカーボンニュートラルが強く求められており、グリース潤滑技術への移行は今後も進む見込みです。ハイアビリーJFASTは、工作機械分野でのエネルギー消費の最小化と脱炭素化を後押しします。
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