プレス加工にはさまざまな種類があり、その中でも順送プレスとトランスファープレスは大量生産において非常に重要な役割を果たしています。それぞれのプレス技術は、製造する部品の形状や生産効率に応じて選ばれ、独自の特性を持っています。本記事では、順送プレスとトランスファープレスの違いや、それぞれの特徴について詳しく解説します。
順送プレスとは
順送プレスは、一つの金型に複数の工程が組み込まれており、材料を自動で連続的に送りながら加工を行います。この特徴により、大量生産に適しており、1分間に40〜250個の製品を効率的に製造することが可能です。
- メリット: 生産効率が高く、同一形状の大量生産が可能です。また、無人での加工も容易です。
- デメリット: 金型が複雑で高価なため、初期費用が高くなることがデメリットです。
トランスファープレスとは
トランスファープレスは、複数の単工程型を並べ、その間で素材を搬送して加工を行います。この技術は、より複雑な形状の部品や異なる加工工程を組み合わせるのに向いています。被加工材が各工程で異なる加工を受け、形状が大きく変化する場合でも対応可能です。
- メリット: 形状の変化が大きい部品の加工が得意で、順送プレスでは対応できない製品にも対応します。また、材料の歩留まりが良いのも特徴です。
- デメリット: 順送プレスに比べると、搬送工程が追加されるため生産速度は遅くなり、設備費用や設計コストも高くなることがあります。
順送プレスとトランスファープレスの違い
特徴 | 順送プレス | トランスファープレス |
---|---|---|
生産効率 | 高い(1分間に40〜250個) | 中程度(SPM 25〜30程度) |
形状の複雑さ | 比較的単純な形状に対応 | 複雑な形状にも対応 |
コスト | 初期コストが高いが大量生産でコスト効率が良い | 設備費用が高く、設計に時間がかかる |
材料の歩留まり | やや劣る | 良い |
順送プレスは大量生産に向いている一方、トランスファープレスは複雑な形状の部品や多段階の加工に適しています。それぞれの加工方法には、製品や生産量に応じた適切な選択が必要です。
今後のプレス加工のトレンド
製造業界では、効率化が求められる中、順送プレスとトランスファープレスの両方が活用されています。順送プレスはコスト効率を重視した大量生産に適しており、トランスファープレスは多様化する製品ニーズに応えるための重要な技術です。自動車産業や家電製造など、さまざまな分野で活用が進んでいます。
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