ブラザー工業株式会社は「2024年度 省エネ大賞」の製品・ビジネスモデル部門において、「資源エネルギー庁長官賞」を受賞しました。
受賞対象となったのは、2023年8月に発売されたコンパクトマシニングセンタ「SPEEDIO S300Xd2 / S500Xd2 / S700Xd2 (Sシリーズ)」です。
単独受賞はブラザー工業として初の快挙となります。
■ 省エネ大賞とは
「省エネ大賞」は、日本国内の企業や自治体、教育機関などが取り組む優れた省エネ推進事例や、省エネ性能に優れた製品・ビジネスモデルを表彰する制度です。
製品・ビジネスモデル部門では、省エネルギー性能の向上が特に優れた製品が選ばれます。
■ 受賞製品「SPEEDIO Sシリーズ」の特徴
SPEEDIO Sシリーズは、EV車、半導体、航空機部品などの加工に対応する小型マシニングセンタであり、高い生産性と環境性能を兼ね備えています。
今回受賞した新モデルでは、従来モデルと比較して加工エリアの拡大、主軸剛性の向上、省エネ機能の強化が行われ、以下の点が高く評価されました。
1. 加工エリアの拡大と生産性向上
- Y/Z軸移動量とテーブルサイズを拡大し、EV関連の大型部品の加工が可能に。
- 28本マガジンを搭載し、工具交換の手間を削減しながら工程集約を促進。
2. CNC-D00制御による最適化
- チップシャワー省エネ運転や暖機レス加工支援機能により、無駄なエネルギー消費を削減。
- 環境負荷を抑えつつ、効率的な切削加工を実現。
3. 圧倒的な省エネ性能
- 中型マシニングセンタ(40番主軸)と比較して消費電力を約80%削減。
- サイクルタイムを約50%短縮し、生産性を約2倍に向上。
- コンパクトな設計により、設置スペースの削減と省資源化にも貢献。
■ まとめ
ブラザー工業の「SPEEDIO Sシリーズ」は、加工エリアの拡大、高速・高精度加工、省エネ性能の向上を実現し、環境負荷を低減しながら高い生産性を誇る製品として評価されました。特にEV関連産業の拡大を見据えた設計が市場のニーズと合致し、2024年度 省エネ大賞の受賞につながりました。
今後も、ブラザー工業は省エネルギーと生産性の向上を両立する製品開発を進め、持続可能なものづくりに貢献していくことでしょう。
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