ブラザー工業株式会社は2025年2月28日、小型工作機械分野で初となる100本の工具を搭載可能なマシニングセンタ「SPEEDIO S700Xd2-100T」のコンセプトモデルを発表しました。
本モデルは、同社の刈谷工場で開催されるプライベートショー「アフターダイカスト展」にて公開され、今後の製品化に向けた開発が進められます。
100本の工具を搭載可能な革新的設計

S700Xd2-100Tは、従来モデル「S700Xd2」の最大28本の工具搭載数を大幅に上回る100本の工具を収納可能とし、工具交換時間の削減による生産性向上を目指したモデルです。この機能により、多品種小ロット生産への対応力が飛躍的に向上し、自動車業界をはじめとした幅広い製造現場での活用が期待されます。
また、本機は左右に36本ずつの工具ストッカーを配置する設計を採用し、コンパクトな機械本体にすべての工具を収納することを可能にしました。これにより、100本の工具を搭載する一般的な主軸40番の大型マシニングセンタと比較して、設置面積を約40%削減できるメリットがあります。
生産性向上と省スペース化を実現
現代の製造業では、製品の多様化に伴い、工作機械に求められる工具の種類が増加しています。従来、工具交換の頻度が高くなると生産効率の低下が懸念されていましたが、S700Xd2-100Tでは、100本の工具を一度に搭載することで工具交換の手間を大幅に削減し、作業の効率化を図ることができます。
さらに、S700Xd2-100Tと同時に、コンパクトな本体に大型の傾斜ロータリーテーブルを搭載した「U500Xd2-100T」も開発中であり、ブラザーは多様なニーズに応えるラインナップの拡充を進めています。
まとめ
ブラザー工業の新型工作機械「SPEEDIO S700Xd2-100T」は、小型ながらも100本の工具を搭載できる画期的な設計を採用し、生産性向上と省スペース化の両立を実現しました。今後の正式な製品化に向けた進展にも注目が集まります。
参考:100本の工具を搭載可能な工作機械を開発 | ブラザー
株式会社ダイナでは、こうした最先端の技術を搭載した工作機械の動向を常に注視し、中古工作機械市場においても最適な機械の提案を行っています。
コメント